石田真澄さんの写真展が
都内2ヶ所で開催中です。
2018.1.16

現在、神田錦町のテラススクエアで好評開催中の写真家石田真澄さんの個展「A Day in the life」。みずみずしく切り取られたかけがえのない日常が写し出された作品は、テラススクエアのエントランスロビーに爽やかな風をもたらしてくれています。

そんな石田真澄さんの写真展「light years -光年-」が、「A Day in the life」と会期を同じくして東京・池ノ上のギャラリー&コーヒースタンド「QUIET NOISE arts and break」で開催中です。

僕も会期初日に早速取材に伺ってきました。

ギャラリーは最寄り駅となる京王井の頭線 池ノ上駅から徒歩1分、線路沿いの好立地にありました。
今回の展覧会は出版社「TISSUE PAPERS」より2月上旬発売予定の石田真澄さんの初の作品集となる「light years -光年-」のリリース記念として企画されたというもの。本作は現在19歳の写真家である石田真澄さんが、その高校時代となる一昨年から昨年にかけて撮られたものをまとめたものだそうで、展示作品もその作品集から中心に編まれているそう。

そこには誰もが一度は通過してきた学生生活という、外部からは閉ざされたまばゆいばかりの日常がありのままに記録されています。日常を撮影したという意味ではドキュメンタリー的でありながら、そのまなざしには、ここではないどこかを切り取ったかにみえる浮遊感のようなものも感じます。まさにその一瞬の空気を切り取ったかのような作品には、ある種の私小説がもつフィクション性も感じます。そんな現実と非現実を行き来するような魅力が石田さんの作品の持ち味とするならば、ここにはその今があるような気がしました。

線路沿いのギャラリーの床や壁には、幾何学的な光が鮮やかに射し込みます。片側の壁に大きく出力された二つの作品は、作品集のタイトルにもなっていますがそれぞれ光が印象的な作品です。実は本展の展示構成にもこの「光」が大きく関係しているのだとか。ぜひ会場で確かめていただければと思います。

一方、本展より一足先にスタートしたテラススクエアで開催中の「A Day in the life」の展示作品は、石田さんが高校を卒業し、大学に進学した今という時を中心に編まれている展示です。まだ見ぬ「light years」の作品と比べるとどこか抽象度と作家性の高い作品群とも言えるかもしれません。上の写真は、朝9時くらいのテラススクエア会場です。こちらもこの時間に会場に射し込む光が作品を神秘的に照らしています。この時間での鑑賞は特にオススメです。

この同時期に開催されている双子のような石田真澄さんの作品展はぜひ、あわせてみていただきたいと思います。

テラススクエア展が3月9日までの平日開催、QUIET NOISE展は2月4日までの週末、土日開催となります。

写真と文=加藤孝司
  • MASUMI ISHIDA PHOTO EXHIBITION 「light years -光年-」
  • 会期:2018年1月13日(土)、14日(日)、20日(土)、21日(日)、27日(土)、28日(日)、2月3日(土)、4日(日)
  • QUIET NOISE arts and break 東京都世田谷区代沢2-45-2-1F  
  • Open:11:00~20:00 入場無料
  • 「A Day in the life by MASUMI ISHIDA」もテラススクエアにて3月9日まで好評開催中です。
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