すべての写真は、
なんらかの予兆や予感を孕んでいる。
2020.7.14

テラススクエアフォトエキシビション Vol.16「漂流する朝 長田果純」を7月29日より開催いたします。

長田果純さんは、ポートレートやファッション、アーティスト写真などの分野で活躍する写真家です。

これまで開催されたいくつかの写真展をみる機会があり、その透明な写真に惹かれました。
今回展示されるのは新型ウィルスが蔓延する以前の世界で撮影された写真。

日常において、「これ以前とこれ以降」ということはたびたび語られることがありますが、これほどまでに切実に語られたことはここ100年なかったのではないでしょうか?

長田さんの写し出す世界は、誰もに訪れる日常の瞬間を切り取っているように見えながら、忘れてしまったあの時や、ここではないどこかに思いを馳せるきっかけを私たちに与えてくれるようです。
現在、7月29日の展示に向けて作品を制作中です。どうぞご期待ください。

以下、作家によるテキストになります。

漂流物が、ぽつんとそこにある。
“砂漠の真ん中に置いてある麦わら帽子がゆっくりと揺れている”
子供の頃から繰り返し見る夢、その映像が静かに重なった。

様々な場所にこぼれ落ちた点を、記憶の引き出しから探しては重ね、
胸を締めつけたり、過去を懐かしんでいる。
わたしたちは時間の中を漂流し、今ここにいる。

長田果純 KUSUMI OSADA
1991年静岡県生まれ。東京在住の写真家。14歳の頃から写真を撮り始め、現在はポートレート撮影やファッション、アーティスト写真や映画スチールなど、活動は多岐にわたる。個展に、「透明になることは二度とない」2014年(下北沢アートスペース / 東京)、「いまは夜のつづき」2016年(三鷹ユメノギャラリー / 東京)、「平凡な夢」2019年(Alt_Medium/東京) がある。 osadakasumi.com

写真と文=加藤孝司 Takashi Kato

  • テラススクエアフォトエキシビション #16
    漂流する朝 長田果純
  • 住所: 千代田区神田錦町3-22 テラススクエア 1F エントランスロビー
  • 開催日時: 2020年7月29日(水)〜10月30日(金) / 8:00~20:00
  • 休館日: 土曜・日曜・祝日
  • 入場無料
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