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どこで働くかということ

働く場所を選ぶことは、暮らす場所を選ぶのと同等に、人生の中でもかなり重要な選択になる。

単純に考えて、毎日、目の前の壁を眺めながら一日仕事をするのか、眺めのいい場所で、空を見ながら仕事をするのか、それだけでも仕事の内容にも影響があるような気がしてくる。

たまにお世話になる神田錦町のコワーキングスペース「FUSION_N」は、神田の賑わう街中にあって、木の温かみのある内装のせいか、僕にとって背筋がのびながらも、つかの間くつろぐことができる場所だ。

美術館や上質なサロンに置いてありそうな家具は、すべて北欧などのデザイナー家具。これだけでインテリア好きにとってはたまらない。ラウンジにある椅子は、行くたびにどの椅子に腰掛けようか迷ってしまう。そのどれもが座り心地がいい。

ミーティングルームに使用されているカール・ハンセン社の椅子「CH88」は、なかでも僕のお気に入りだ。浅めに腰掛けて、アームに肘をのせるだけで、リラックスしながら仕事をすることができる。

本棚には、ついつい手にとって開きたくなる本が並んでいる。写真好きな僕は、毎回、木村伊兵衛やホンマタカシさんの作品集を手にとって眺めている。個性的なグリーンは広島を拠点にする「叢」のセレクトというこだわりよう。壁には写真家の作品が飾られていたりする。

働き方が多様化する現代。こんな場所で働くことができたらなんと心地がいいことだろう。働く環境は仕事の質にも影響を与える、かもしれない。どこで働くかは永遠のテーマには違いがない。

写真と文=加藤孝司

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