HAY TOKYO オープン。
2018.10.20

秋はインテリアの模様替えをしたくなる季節。
デンマークのインテリアプロダクトブランド「HAY」の世界観を展開する大規模店が表参道のGYRE B1F(東京都渋谷区神宮前5-10-1)にオープンしましたね。

GYREは以前からたびたび訪れていましたが、地下にこれだけの大空間があるのは知りませんでした。
抜けのよい空間に家具やインテリアが気持ちよく並んでいます。

HAYは世界的なブランドで、著名のデザイナーとコラボをしたり、センスのよいデザインで知られています。新しいお店でも国内未発表だったオリジナルプロダクトや新作チェアなどに加えて、アメリカのホームサウンドシステムブランド「Sonos」と協業したスマートスピーカー、叢の植物、同じデンマークの高級テキスタイルブランド「kvadrat」のテキスタイルなどさすがのラインナップ。またロゴのプリントが施されたオリジナルのトートバッグはもはやファッションアイテムと言ってもいいもの。
訪れたのはオープン前日でしたが、たくさんのお客様がHAYのロゴが入ったバッグを持っていました。

今回はこの大空間を短期間で仕上げた空間デザインに注目しました。
設計は建築家のスキーマ建築計画(代表長坂常さん)。ブルーボトルコーヒーやイソップ、パパブブレなどのショップのインテリア、個性的な建築の設計で知られています。
この日にオープンしたHAYでは、1年間限定ショップということもあり、天井構造フレームと単管システムを利用した仮設壁で展示変えなどが容易に出来るアクティビティのあるしつらえ。これは近年スキーマ建築計画で取り組んでいるインターフェイスというシステムだそうです。

バックヤードはお肉屋さんで見かけるようなビニールのスクリーンで、見せながら隠す収納。ハンドドリフターを利用した什器は可動するこのしつらえを可視化しているようでした。
スタイロフォームを使用した棚やブランドサインも遊び心たっぷり。HAYのセンスあるプロダクトたちとしっくり馴染んでいます。
会場にいた長坂さんは、「明日ここでライブがあっても、すぐにそのためのスペースを作ることが出来る」と言っていました。なるほど。

ところどころ光の効果で陰影のあるスペースが作られていたのが印象に残りました。そして天井構造フレームと単管を使用した仮設壁は、店内に「裏面」のような不思議な空間を作り出していました。この場所だけは、賑わうショップにあって静けさが漂っていました。

東京の街に新たに生まれたランドマークとして、これからも注目していきたいショップです。

写真と文=加藤孝司

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