チームワークを加速させる場所。
麹町PREXが誕生。
2018.6.26

従来のオフィスに加え、コワーキング、テレワークやサテライトオフィスの導入、働き方改革など働き方の多様化とともに、働く場所自体の多様化と本質が求められる昨今。千代田区麹町のメリンストリートに面した絶好のロケーションに、「麹町PREX」が完成。あわせてそのワンフロアにに開設されたモデルオフィスのお披露目会が行われ参加してきた。
PREXシリーズは住友商事が展開する中規模オフィスブランドで、このたび竣工した麹町PREXは最新のコンセプトに基づき開発されたもの。

このオフィスビルには、空間における人々の行動をテーマにデザインを手がける日建設計のNIKKEN ACTIVITY DESIGN labと、オフィス街でフードトラックビジネスを展開するmellowが参画。「チームを強くする」オフィスをコンセプトに開発した。
垂直に伸びる12階建てのビルをチームワークを蜜にする場としての山に見立てたり、すべてのフロアにコミュニケーションとチームワークのハブとしての本格的なキッチンを設置するなど随所に興味深い仕掛けがある。多数の来場者で賑わったこの夜もこのキッチンでつくられた、著名料理家の坂田阿希子さんの料理が振る舞われた。

モデルオフィスは、さまざまなスタイルのチェアや家具が並ぶ自由な感覚に満ちたクリエイティブな空間。奥行きのある空間には、ワークスペースを中心にコミュニケーションの核となるモビリティと自由度の高い、ミーティングスペースやライブラリーを併設したラウンジがしつらえられている。
オフィスにいながらにしてゆとりあるひとときをもたらしてくれるラウンジスペースの中心には、日本を代表するファッションブランド「ミナペルホネン」のファブリックが贅沢にあしらわれたソファを設置。ワーク、リラックス、コミュニケーションを双方向から誘発する質の高い空間は、こんなオフィスで働いてみたいと思わせる贅沢な設計だ。家具や本、器などのセレクトには、上質で豊かな日常を提案する五割一分も参画した。

屋上空間に上がってみると、この界隈でもひときわ高い12階建てということもあって、遠く東京タワーや東京スカイツリーの灯りも摩天楼の向こうにのぞむことができる。訪れたときには、ビル群の窓に灯りがともる夜景がとても美しかった。この屋上にも電源をとることができるコンセントを設置。この場所は見晴らしのいいワークプレイスとしても機能する。

エントランスにはランチタイムになるとフードトラックとコーヒーカーが登場。コーヒーを片手にカジュアルなコミュニケーションスペースになる。近隣の人たちも利用できるフードトラックは、昨今のコミュニケーションの中心にある食を通じた楽しくつながりを誘発するポイントとなるだろう。

都心のビジネス街では従来通りの大手企業の進出とともに、ビジネスシーンに新しい風をもたらす透明性が高く柔軟性をもった新ビジネスの拠点が生まれつつある。都市のワークプレイスの新陳代謝ともいえるこの動きは今後ますます加速するだろう。そんなときに必要になるのが、クリエイティブであるとともに個としての魅力ある人材をひきつけ、オフィス全体のチームワークを加速させる場所づくりだろう。

この日の夜には、ensemble編集部の仲間たちも集合した。ケータリングを手がけた坂田シェフを囲んで記念撮影。麹町PREXはここに集い働く人たちの笑顔を誘発するような、刺激的な新しい働く場へと育っていくことを期待したい。

写真と文=加藤孝司

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